月別アーカイブ: 2012年7月

リーン・スタートアップ

リーンスタートアップ(エリック・リース)を読んだので、感想とまとめを書く。

リーン・スタートアップの肝は、
構築→計測→学習
のサイクルをすばやく回すことだ。

そのために、バッチサイズ(リリース機能のサイズ)をできるだけ小さくするように、エリックは、繰り返し説いている。
これは、過去のウォーターフォール開発とは、対局に位置する手法だ。
(ウォーターフォール開発は、バッチサイズが大きく、サイクルの1回転に時間がかかる)
すでに広まっているアジャイル開発とは、親和性が高い。

私はエンジニアでもあるから、リーン・スタートアップとアジャイル開発の違いについても補足しておこう。
ビジネス手法とシステム開発手法であるから、そもそも同列に比べられるものではない。
具体的にいうと、バッチサイズの小さいリリースを短い間隔で繰り返すという点では同じであるが、
リーン・スタートアップは、システムも含めてビジネスをさらに成長させていくための方法論である。

エリックは、リーン・スタートアップを、システム開発手法にとどまらず、ビジネスの立ち上げ手法としてまとめあげた。
単純なビジネス立ち上げ手法ではなく、イノベーションを成功させる手法だ。
そのため、彼は、リーン・スタートアップの主人公であるアントレプレナーの定義を最初にとりあげた。
一般的なアントレプレナーのイメージは、新しく会社を作ってイノベーションを起こすというものである。
彼は、それにとどまらず、大企業の中でもイノベーションを起こそうとしている人もアントレプレナーと定義した。
この本のなかでは、大企業のなかでリーン・スタートアップをうまくやる方法についても、紹介されている。
私は、大企業に属していないアントレプレナーなので、この記事では、それには言及しない。

次に、エリックは、「学び」の重要性を説いている。
顧客からのフィードバックのことである。
古い開発手法では、開発チーム内のプランナーが何を開発すべきかを決めてしまうことが多い。
(プランナーは、顧客目線で考えているという前提にはなっているが、完全では無い。)
リーン・スタートアップでは、顧客からの「学び」によって、何を開発すべきかを決める。
そのために作るのが、実用最小限の製品(MVP)である。
最初から最終形をつくるのではなく、まずは必要最低限の開発を行う。
MVPは、機能不足だし、見栄えも悪いし、バグだらけである。
しかし、アリーアダプターと言われる新しい物好きの人々は、使ってみようとする。
それによって、顧客の反応を見るのだ。
さらに極端なことを言えば、MVPでさえ作る必要は無い。
システムがやるはずのことを人手でやってみるのだ。

これは非常に重要である。
私が最初に関わったベンチャーは、システムありきでビジネスを始めようとした。
十分な機能をもったシステムの開発にはコストがかかる。(お金も、時間も)
なんとかシステムはできあがったものの結局顧客がつかず、いろいろあって私はその仕事をやめた。
今考えれば、人を一人雇って、システムがやる予定のことをまずは人手で試してみるべきだったのだ。
おそらくそれだけでも、それなりの利益が上がったであろう。
そうやってビジネスを回していく中で、顧客から「学び」、それをもとに必要な部分を徐々にシステム化していけばよかったのだ。
この経験は、もはや思い出したくも無い失敗だが、重要なことなので、記しておく。

この本の中では、アントレプレナーが見込み顧客達に話を聞いて廻って、十分に顧客ニーズを把握した上でビジネスを立ち上げた例がいくつか紹介されている。
スタートアップでは、CEOだからといって、事務所ででんと構えていては駄目だと思う。
まずは、率先して1営業マンとして見込み顧客の話を聞いて廻るべきである。
今、スタートアップで働いていて、CEOがいつも事務所にいるようであれば、その会社は見込みがないと言い切っても過言では無い。

他にもいろいろ書いてあるが、私はアーリーステージの(そのなかでもかなり初期の)経験しか無いので、これ以上は触れない。
ただ、ピポット(方針転換)についてだけは、言及しておこう。
MVPを作って、顧客の話を聞いて、状況を計測(実はこれも重要)していくと、当初の仮説が間違っていたことに気付くことがある。
この場合に行われるのが、ピポット(方針転換)だ。
ピポットには、さまざまなタイプがある。
・ズームイン型ピポット
・ズームアウト型ピポット
・顧客セグメント型ピポット
・顧客ニーズ型ピポット
・プラットフォーム型ピポット
・事業構造型ピポット
・価値補足型ピポット
・成長エンジン型ピポット
・チャネル型ピポット
・技術型ピポット
※詳細は、実際に本を読んで確認してもらいたい。
ピポットは、必ずすべきものではない。
しかし、必要であれば、恐れずに実施すべきである。
スタートアップが、ゾンビに陥らないためにも、常にピポットが必要かどうかは考えておいた方がいい。

最後に。
実は、この本はとても読みにくかった。決して、原文や翻訳が悪かったわけではない。
私にとって読みにくかったのだ。
胃がむかむかし、ぐったりしながらも、なんとか最後まで読んだ。
過去の失敗経験の傷に塩を塗り込むように、「おまえは意識改革が必要だ」と言われ続けている気がしていた。
しかし、これからのスタートアップには必要なことであろうと認識した。
現在、また、いくつかのスタートアップに関わっている。
他のメンバーもこの本を読んでいれば、この方法を実践してみることができるだろう。
そうでなくても、この方法をスタートアップには、紹介し続けていくことが必要だと思う。
この本を読んだ方々とも交流してみたい。
すばらしい本を書いてくれたエリック・リースにも感謝したい。

AVFoundation.frameworkを使用してカメラ機能を利用しようとしたらBuild Failed

iPhoneのカメラ機能を使ったアプリをXcodeで開発中.

  "_kCVPixelBufferPixelFormatTypeKey", referenced from:
      -[FirstViewController viewDidLoad] in FirstViewController.o
ld: symbol(s) not found for architecture i386
clang: error: linker command failed with exit code 1 (use -v to see invocation)

というエラーが発生して困ってしまった
いろいろ調べていくと、CoreVideo.frameworkが足りないらしい.
プロジェクトを選択して、SummaryタブのLinked Frameworks and Librariesで、CoreVideo.frameworkを追加して、
ビルドし直すと解消.